松本市の繁華街「うらまち(裏町)」に賑わいを取り戻すべく、立ち上がった市民の有志によるプロジェクト「松本うらまちっくストリート(by.松本うらまちレジリエンス協議会)」がスタート!2021年6月3日(木)に、プロジェクト始動を発表する記者会見を実施しました。
2021年6月3日、うらまちで、居酒屋やカレー店など複数のお店が軒を連ねる「はしご横丁」で記者会見は行われました。
当日は、うらまちで飲食店を営むオーナーの方や地元の町会のみなさま、プロジェクトに賛同したクリエイターなど、約10名が参加。そのほか、テレビ信州さまや信濃毎日新聞さま、中日新聞さまなど、地元メディアの方にも多くお越しいただきました。
▲記者会見の準備をしているようす
発起人の林勇次からは、「松本うらまち」がもつ街の魅力、そしてこのプロジェクトをどう展開していきたいのかについてお話させていただきました。
「バブル期のころには250店舗お店があったが、いまは40店舗くらいになってしまった。
松本城、イオンモールなどが近いという利便性の高さを誇りながら、寂れてしまうのはもったいない。このまちには、文化的にも立地的にもたくさんの可能性がつまっている。
もちろんかつてのような夜の街が軒を連ね、肩が触れ合うほどの賑わいを取り戻すのは時代背景的にも困難。一方でアメリカのポートランドのように、寂れてしまったけれど、文化やアート、表現のチカラを大切にすることで復活したまちはたくさんある。うらまちも時代にあった、あたらしいフェーズを見据えて、若者も巻き込みながら、活気を取り戻していきたい。
松本うらまちは、戦後直後の1946年に音楽教育を行う「松本音楽院」が設立されたほか、栄えていたころには三味線の音色が響く風流な光景を目にすることもできた。エンターテインメント&パフォーマンスを志す人との交流がずっと続いていたまちでもある。
空き店舗を活用して、演劇、歌、ダンス、絵、音楽…など、自分の才能を表現できるような場づくりも行っていきたい。
また、いまある個性あふれるお店を紹介しながら回遊性をたかめる取り組みを実施するほか、うらまちがもっている歴史をふまえ魅力を発信していきたい。」
そのあと、プロジェクトのメンバーで、うらまちで6月25日~27日に行われる演劇公演の作演出をつとめる、林邦應はこのまちから発信する作品やエンターテインメントにかける想いを語りました。
「いま演劇界で活躍しているひとは、大きなホールではなくみんな小劇場からそのキャリアがはじまっている。
僕たちはこのうらまちを舞台にした演劇は、このまちの歴史をつたえることもできる。
これからやろうとしているのは大きな打ち上げ花火をあげようということではない。小さな灯をともし続けたい。少しずつ、少しずつかもしれないけれど、このうらまちが下北沢のようなストリートになればとおもう。」
記者発表後は、町会や地元でお店を営む方とも意見交換を実施し、プロジェクトへの期待やエールをいただき、うらまちの賑わい創出に向けた想いをともにしました。